ショート(遊撃手)は花形でかっこいい!名前の由来や歴代&現役名手

野球で投手・捕手を除いた内野手のポジションは一塁手(ファースト)・二塁手(セカンド)・三塁手(サード)・遊撃手(ショート)があります。遊撃手はサードベースとセカンドベースの中間にポジショニングして、飛んでくる打球の処理や、ダブルプレーに関わったり外野からの送球の中継に入ったりといった役割があります。

今回は遊撃手の名前の由来や、どんな選手が向いているか、さらにショートと他の内野手との違いなど、人気のあるショートのポジションにフォーカスしてさまざまな情報をお届けします。またプロ野球でショートの守備の名手も【歴代・現役】で紹介します。

 

ショート(遊撃手)は花形でかっこいい!

ショートというポジションは難しい打球がよく飛んでくることや、ボールに触れる機会が多い、ダイビングキャッチなど華麗な守備をするなどのことから、花形のポジションと言われています。見てる人が「かっこいい」と思うような動きや守備で子供からも人気のあるポジションです。

ショートはファースト・サードと違ってベースの近くで守備するポジションではなく、サード側の打球、セカンド側の打球の守備やピッチャーの右横に転がるサードが守備できない緩い打球の処理など、守備範囲が広いポジションです。

そのため、サードとショートの中間に飛んできた深いゴロを素早くキャッチしてジャンプしながら一塁手に送球する動作やセンターに抜けそうな打球に素早くからだを回転させてキャッチするなどアクロバティックさで「花形」「かっこいい」などと言われます。

 

遊撃手の名前の由来は?

ここでは遊撃手の名前の由来について説明します。「ショート」と言うのが一般的ですが、日本の野球の正式名称は「遊撃手」です。まずショートは正式にはshortstop(ショートストップ)といいます。

そのショートストップが日本で遊撃手と言われるようになった由来は、アメリカで生まれたBaseball(ベースボール)を日本語の野球と訳した人物と言われている中馬庚(ちゅうまん かなえ)氏が名付けたからだと言われています。

教育者であり、また野球選手でもあった中馬庚氏が急な事態にも臨機応変に対応できるように待機している部隊の「遊軍」定位置にとらわれず、状況によって守る位置を動かすポジションのショートストップが似ていることからその役割になぞらえてショートストップのことを遊撃手と呼びようになったのが由来と言われています。

 

野球のショートの適性は?向いている性格は?

花形ポジションのショートはどのような性格の選手が向いていて、適性はあるのでしょうか。基本的には、深い位置から一塁手に送球して打者走者をアウトにする肩の強さ、三塁手と遊撃手の間から二塁手と遊撃手の間までの守備やレフトと遊撃手との間、センターと遊撃手の間に上がったフライの守備など打球に素早く追いつくことができる足の速さ、鋭い打球・緩い打球、不規則に回転する打球などを確実にキャチするグローブさばきが上手く捕球能力に優れていることが遊撃手のポジションに向いている選手です。

またカットプレーなどどこに送球するのが正しいのかといったことを瞬時に判断する能力も必要になりますので、臨機応変に対応できる性格の選手が向いています。さらに逆シングルといったグローブのさばきが要求されるためからだを素早く動かすことができるフットワークの良さを持っていることも重要です。

 

ショートに必要なことは?

遊撃手に必要なことは守備範囲の広さ・ダブルプレーなどのボールを捕球してから送球するまでのスムーズな連続動作などの俊敏さ・外野手との中継プレーや走者の牽制などの瞬時に的確に判断する能力・ボールを遠くに投げる遠投能力・打球を瞬時に捕球する、緩い打球の処理などの瞬発力、逆シングルのグローブさばきの技術などです。

また求められる技術としては手首だけを使って投げるスナップスロー、走りながらボールを捕球し、その状態から送球するランニングスロー、サード・ショートの間に飛んできた打球を捕球して二塁に送球するケースでよく使う技術で、ボールに追いつくまで全力で走っている状態で捕球し、その走っている勢いを止めてから送球したのではアウトにならないためボールを捕球した後にジャンプしながらからだを回転させてセカンドに送球するジャンピングスローといった各スローイング技術も必要です。

さらに、正面で捕球するのではなく、サード側やセカンド側にからだを回り込みながら打球の正面に入り、その流れで捕球して一塁手へ送球する曲線的な動きが必要なポジションになります。

 

ショートの守備の役割は他にも!

セカンドと連携し、塁上にいる走者と打者走者の二人ともアウトにするタブルプレーや投手からの走者に対する牽制球の処理、ランナー1塁での盗塁時のキャッチャーからの送球の処理などの守備があります。また外野手が3塁、ホームに送球する時にボールを中継するカットマンとしての役割もあります。

 

ショートの選手が使うグローブの特徴は?

ショートの選手はどのようなグローブが適しているのでしょうか。ショートのグローブの特徴として、速い打球の処理が多く、機敏なグローブさばきが求められるため、セカンドのグローブと同じように軽量で小さく、捕球してから素早く送球できるようにボールを捕球するポケットが浅めという特徴があります。

大きさはセカンドよりも大きめでサードよりも小さめです。ショートに人気のグローブのメーカーは、巨人・坂本勇人選手や、ロッテ・鈴木大地が使う定番のミズノや、広島・田中広輔選手が使うアシックス、内野手用グローブに定評のある久保田スラッガーなどがあります。

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プロ野球でショートの守備の名手といば?

内野の守備の要であり、ダイビングキャッチ、ジャンピングスローなど華麗なプレーで花形でかっこいいショート、活躍した元プロ野球にはどのような選手がいるのでしょうか。歴代セ・リーグでショートの名手として活躍した元プロ野球選手には元ヤクルトの池山隆寛さん、宮本慎也さん、元広島の野村謙二郎さん、元中日の井端弘和さんなどがいて、この中で守備する機会とエラーした数で計算する守備率がもっとも高かったのが元ヤクルトの池山隆寛さんで次に元広島の野村謙二郎さんの名前があがります。

また歴代パ・リーグでは元日本ハムの広瀬哲朗さん、元ロッテの小坂誠さん、元近鉄の阿部真宏さんなどがいて、この中で守備率がもっとも高かったのは元ロッテの小坂誠さんで7年間守備率でトップをとるなど脅威的な記録を持っています。

一方で、現役のショートで活躍しているプロ野球では、広い守備範囲と華麗なグローブさばきが持ち味の巨人の坂本勇人選手をはじめ、エラーが少なく安定した守備が持ち味の広島カープの田中広輔選手、中日ドラゴンズの京田陽太選手、サードとショートに飛ぶヒット性の打球を華麗なグローブさばきで打者走者をアウトにするプレーに定評のある横浜DeNAベイスターズの大和(ヤマト)選手などショートの名手がいます。

また阪神タイガースの植田海選手、東京ヤクルトスワローズの西浦直亨選手、埼玉西武ライオンズの源田壮亮選手、北海道日本ハムファイターズの中島卓也選手、東北楽天ゴールデンイーグルスの茂木栄五郎選手、福岡ソフトバンクホークスの今宮健太選手などもいます。

 

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