野球でよくある怪我とは?肘・肩・腰など原因〜予防まで!

どんなスポーツにも「怪我」は付き物で、いかに怪我を予防するかは重要なことです。野球も同様に、大きな怪我は選手生命に関わるため、怪我のリスクを知ってしっかりと予防する必要があります。今回は野球選手の怪我にフォーカスして怪我になる原因や怪我の予防などの情報をお届けします。

 

野球選手は怪我が原因で引退することもある

プロ・アマ問わず、怪我が原因で引退する野球選手が多くいます。どんなに速いボールが投げれたり、高い打率を残せたり、素晴らしい守備ができたりしても、大きな怪我をしてしまうと試合だけではなく、練習もできなくなります。怪我の状態次第では、野球選手としての引退を考えなければなりません。

そのため、少しでも長く野球選手として活躍するためには、怪我をしにくいからだ作りと怪我の原因をよく理解して怪我への予防をすることが大切です。

 

野球の怪我の種類

野球選手がしやすい怪我の部位は【肘】・【肩】・【腰】・【足】です。次項からどんなポジションのどんなプレイによって怪我に繋がるのか、怪我の原因とその予防方法などについて解説していきます。

 

野球の【肘】の怪我の原因

ピッチャーがなりやすい肘の怪我で、内側上顆(じょうか)障害と呼ばれる通称「野球肘」がります。野球肘の原因は、主に肘の周りにある筋肉が弱い・正しい投球フォームでない・投げすぎなどがあります。

野球肘には、関節遊離体(ネズミ)・変形性肘関節症・内側側副靭帯(MCL)損傷・ 外側型野球肘 ・内側型野球肘といった種類があります。

野球のピッチャーは、他の選手に比べてボールを投げる動作、すなわち肘を使うことが多く、肘への負担がかかりやすいポジションで、職業病と言われるほど肘の怪我で悩んでいる選手や肘の怪我が原因で引退する選手が多くいます。

特に先発ピッチャーともなれば、一試合で100球前後のボールを投げることもあり、肘への負担が大きく、怪我への予防が大切になります。プロ野球のピッチャーとして活躍している選手の多くが肘の使い過ぎによる怪我を抱えていて、時に手術をしたり、また酷い時には現役を引退したりしています。特に少年野球選手などのからだの成長期にある年代は、投げすぎと投球フォームなどで弱い肘に負担がかかりやすいです。

肘の痛みには内側・外側・後方といった種類があって、成長期にある年代の肘の痛みの種類は内側が圧倒的に多く、また徐々に痛むといった特徴があります。なので、痛みを訴える選手がいたら、無理をさせないように注意が必要です。

 

野球の【肩】の怪我の原因

野球肘という怪我があると同様に、「野球肩」という怪我もあります。この怪我もピッチャーに多く、肩の前や後に痛みが出ます。野球肩の主な原因は、野球肘に似ていて、肩の周りにある筋肉が弱い・正しい投球フォームでない・投げすぎなどがあります。野球をする上での肘の怪我と同じように多いのが肩の怪我です。

肩の痛みにはピッチャーがボールを持って振りかぶって状態で痛みがでる、投球する際に腕を後ろに引いた時に痛みがでる、胸を大きく張った状態で痛みがでる、ボールをリリースした状態で痛みがでるなどの痛みに種類があります。その痛みの種類によってインピンジメント症候群・関節唇損傷・腱板損傷など怪我が変わってきます。

プロ野球のピッチャーは、筋トレなどでピッチングで必要になる筋肉は鍛えていますが、それでも肩の痛みに悩み、引退する選手がいます。少年野球の選手など肩の骨を形成する細胞が集まった成長線という軟骨が成長期にある年代の選手は、足・腰などの下半身を使わず腕だけで投げるいわゆる「手投げ」の状態で多くのボールを投げると成長線に負荷をかけやすくなり、成長線の部分に隙間ができ、痛みが表れる「リトルリーガーズショルダー」と呼ばれる症状になるため、肩の周りにある筋肉の強化・正しい投球フォームを覚える必要があります。

 

野球の【腰】の怪我の原因

野球の腰の怪我の原因は、中腰など長い時間同じ姿勢でいること・腰の回転動作が多いこと・スライディングしたり、走ったり、前後左右の動きが多いことなどがあります。

中腰など長い時間で同じ姿勢を保つ必要があるポジションがキャッチャーです。キャッチャーはしゃがみこんだ体制で、ピッチャーが投げるボールをしっかりと捕球しなければならないため腰にかかる負担が他の野手に比べて大きく、また同じ動作の繰り返しが多く積み重なることで腰痛になりやすくポジションです。また、盗塁阻止のためなど止まっている状態から急激な動きがあるので、腰への負担が半端ではありません。

また、全ての野手は守備の時に中腰の状態でボールを捕球してから送球するなどの動作やバットスイングなどでの腰を回転させる動作などにより、腰への負担がかかり筋肉・関節などの損傷といった怪我をするケースが増えます。

 

野球の【足】の怪我の原因

野球の足の怪我の原因は、全力で走ったり、急に止またり、左右前後に動いたり、スライディングしたりといったように、さまざまな種類の動きです。

足の怪我で多いのが走塁時などで起こるふくらはぎや太ももの肉離れです。太ももの肉離れは毎日のように試合があるプロ野球選手に多くみられる怪我で、バッティングのパワーアップのために体重を増やしたしたことによって筋肉に負担がかかり続けた結果起こるケースがあります。

プロ野球選手はシーズンオフの時に自主トレやキャンプなどで、走り込んで足の筋肉は鍛えていますが、野球のシーズンになると走ったり、打ったり、守ったりと走攻守でからだの筋肉を酷使するため、足の怪我も避けられない現状があります。

またアキレス腱断裂といった選手生命があやふまれるような怪我も少ないですが起こます。さらに盗塁などで相手の守備をしている野手との接触による膝の靭帯損傷や半月板へのダメージを受け、酷い場合は、半月板損傷で手術といったケースもあり、復帰するまでに6ヶ月以上かかることもあります。

 

野球の怪我の予防方法は?

以上のように野球をする上で肘・肩・腰・足の怪我は付き物で、選手生命に関わることもあります。怪我のリスクをゼロにすることはできませんが、原因を知ってしっかり予防すれば怪我のリスクは下げることができます。ここではそれらの怪我を予防する方法について説明します。

まず野球の肘の怪我予防は、肘に負担がかかりにく正しい投球フォームすること・肘に負担がかかるような球数を投げないようにすること・投球前と後でストレッチなどのウオーミングアップや投球後の負傷した筋肉を回復させるためのアイシングをすることなどがあります。

肩の怪我予防も、投げる前後のストレッチと肩回しなどのウオーミングアップ・肩に負担がかかりにく正しい投球フォームすること・炎症している筋肉を回復させるためのアイシングです。

腰の怪我予防は、腰周りの筋肉の緊張を緩めるための腰回しや腰の筋を伸ばすストレッチ・試合後の腰へのアイシングやマッサージなどがあります。特に腰は寝た状態でひざを抱えて胸の方に引っ張るストレッチや仰向けに寝た状態で右足を左方向に倒して腰を捻るといったストレッチが怪我の予防になります。

足の怪我予防には、アキレス腱の伸ばし、ふくらはぎや太もも裏の筋肉の伸ばしなどのストレッチ・筋肉を温めるためのランニング・捻挫防止のための足首の回転などがあります。

以上のように野球の怪我の原因と予防する方法について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。今回解説した内容や説明したことを参考に怪我にならないように努め野球を楽しんでください。

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