野球のバッティングにおいて、スタンスの幅やフォームは人それぞれですが、大きく「スクエアスタンス」「オープンスタンス」「クローズドスタンス」に分けることができます。
今回は、その中でオープンスタンス に注目して、メリット・デメリットや、オープンスタンスで活躍するプロ野球選手について解説していきます。
野球のバッティングのスタンスは3つ!
スクエアスタンスは、構えた時に両足をピッチャーと平行になるように置く基本的な形で採用する選手が最も多い打ち方です。
前足を後ろに引いて、体を開いて構えるのがオープンスタンス。
クローズドスタンスは前足に当たる、右打者なら左足、左打者なら右足を、ホームベースに近い位置に置いてクロスして構えるスタンスで、日本人で採用する選手はほとんどいませんが、メジャーではクローズドスタンスで活躍する選手がいます。
オープンスタンスのプロ野球選手
ではここで、プロ野球で代表的なオープンスタンスの選手について見ていきます。左打者2人、右打者2人紹介していきます。
・筒香嘉智
・丸佳浩
・牧秀悟
・菊池涼介
【筒香嘉智】
メジャーリーグで活躍する筒香嘉智選手。横浜DeNA時代の2018年シーズン途中からかなり大きく足を開くオープンスタンスを採用したことがあります。
現在はそれほど大きく足は開いていませんがオープンスタンスは変わりません。
【読売ジャイアンツ・丸佳浩】
左のオープンスタンス、読売ジャイアンツの丸佳浩選手。足を大きく開いた状態から足を高く上げてタイミングを取って踏み込みながら打つスタイルです。広角に長打も打つことができます。
【横浜DeNA・牧秀悟】
横浜DeNAベイスターズの牧秀悟選手は右のオープンスタンスです。足を開いて構えてから足を上げて踏み込んでいく打ち方です。
【広島カープ・菊池涼介】
広島カープの菊池涼介も右のオープンスタンス。重心は下げずにリラックスした構えで前足を開いて踏み込みながら打ちにいくスタイルです。
オープンスタンスのメリット
ではここからはオープンスタンスの打ち方のメリット・デメリットについてみていきます。
【オープンスタンスのメリット】
「インコースのボールが打ちやすくなる」
「出所が見やすい」
ピッチャーよりの足を後ろに、引いて構えることで、体の近い部分に隙間ができてインコースのボールにバットが出しやすく、結界的に打ちやすくなります。
スクエアスタンスでは詰まってしまうようなインコースのボールもオープンスタンスであれば詰まらないということもあります。
また目線がピッチャーと正対することになり、両目が使えることで、視界が良くなりボールの出所が見やすくなるのもメリットです。特に右投手対右打者や左対左は出所が見づらく打者が不利になりますが、オープンスタンスだとスクエアよりも出所が見やすくなります。
ただオープンスタンスはメリットもあればデメリットもあります。
オープンスタンスのデメリット
次に、オープンスタンスのデメリットについて見ていきます。
【オープンスタンスのデメリット】
「アウトコースのボールが打ちにくい」
「ボールを避けづらい」
「バットの振り出しが遅れやすい」
前足を開いて構えますが、打ちにいくときにしっかりホームベース方向へ踏み出さないとアウトコースのボールが遠くなり芯で捉えるのが難しくなります。特に外へ逃げていくスライダーなどのボールを辛うじて拾うといったバッティングは特に難しく、当然ながらバッテリーは外角を中心に配球してきます。
また体を開いた状態から踏み込むということは、投手の失投で体の近くにきたボールを避けるのが難しくなります。オープンスタンのまま踏み込まなければ避けるのは容易ですが、踏み込まなければ外の球は全く打てません。
さらに踏み込む動作があるためバットの振り出しが遅れやすいといったデメリットもあります。タイミングを上手く取れないと振り遅れるといったこともあります。
以上がオープンスタンスであげられる主なデメリットです。
オープンスタンスの打ち方のポイント
どのような打ち方・スタンスにもメリット・デメリットはあります。最後にオープンスタンスの打ち方のポイント解説を解説します。
バッティングでオープンスタンスを採用する上でポイントになるのは開いた前足を打ちにいく時にはしっかりと踏み込むことです。
踏み込むことで「ボールが避けづらい」「バットの振り出しが遅れやすい」といったデメリットは発生しますが、踏み込まなければ体が開いたままで力が入りません。踏み込む度合いは、スクエアの位置まで持ってくるか、それよりやや開くなど個人差はありますが「踏み込み」の動作は必須になります。
オープンスタンスを採用しているプロ野球選手の動作を見ると多く場合、開いた前足は打ちにいくときにしっかりと踏み込んでいることがわかります。
オープンスタンスの打ち方をチェック
ここまでバッティングの「オープンスタンス」に注目してプロ野球選手やメリット・デメリットについて解説してきました。どのスタンスを採用するかは個人差がありますので、全てのスタンスを試しながら自分に合うスタンスを見つけるのがいいでしょう。
オープンスタンスの打ち方に興味のある方の参考になれば幸いです。
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