プロ野球のホールドとは?条件やセーブとの違いは?歴代ランキングも!

プロ野球

一昔前のプロ野球は、一人の投手が試合の最後まで投げ切るというのが一般的でしたが、近年はメジャーリーグからの流れを受けて「先発・中継ぎ・抑え」など分業制が主流になっています。

それに伴い、中継ぎ・抑え投手にも注目が集まるようになり、人気・年俸共に先発投手に劣らない選手が多く誕生しています。その背景には「ホールド・セーブ」といった中継ぎ・抑え投手を評価する基準が関係していますが、今回はホールドに注目して、ホールドという制度ははいつから始まったのか、どのような条件を満たせば良いのか、またセーブとの違いなどについて解説していきます。

 

プロ野球のホールドとは?いつから始まった?

今でこそよく聞く「ホールド」という記録は、いつから始まったかご存知でしょうか。冒頭でも少し解説しましたが、ホールドは【中継ぎ投手に与えられる記録】です。

いつから始まったかと言うと、1986年にアメリカで誕生しています。それから、10年ほどした1996年に、日本のパ・リーグが採用。一方で、セ・リーグではホールドに似たようなリリーフポイントといった記録を2004年から採用していました。

それから1年後に、パ・リーグとセ・リーグで協議をし、パ・リーグが採用していたホールドに新規定を定めて、両リーグでホールドの記録が採用されて、現在に至っているといった歴史があります。

ホールドが記録として残ることによって中継ぎ投手の評価が可能になり、査定の評価ポイントになります。では具体的にホールドにはどのような条件があるのでしょうか。次項でそのプロ野球のホールドの条件について解説します。

 

プロ野球のホールドの条件

まず前提として、ホールドは、中継ぎ投手を評価するための記録で、先発投手・勝利投手・敗戦投手・セーブがつく抑え投手以外という条件があります。では、ホールドが記録されるのはどのような場面でしょうか。

ホールドが記録される場面は、リードしている場合と同点の場合の2つです。

リードしている場合でホールドが記録される条件

①チームが3点以内リードしている場面で登板し、1イニング以上投球して、リードを保ったまま降板した場合
②2人の打者に連続でホームランを打たれたら同点または逆転される場面で登板し、リードを保ったまま降板した場合
③点差に関係なく、チームがリードした状況で中継ぎ投手として登板し、3イニング以上投球した場合

同点の場合でのホールドが記録される条件

①同点のままで、中継ぎ投手として登板し、相手に失点を許さずに降板した場合
②同点のままで、中継ぎ投手として登板し、相手に失点しても、登板している間に、自チームが勝ち越し、そのリードを保ったまま降板した場合

しかし、②の場面ではもし、リードを保ったままゲームが終了となった場合は、勝ち投手となり、ホールドはつきません。

以上のような条件により、ホールドはつきます。しかしながら、アメリカのメジャーリーグの場合は、同点での登板ではホールドが付かず、日本とアメリカでは、ホールドの条件が少しだけ異なります。

ここで一つ気になるのはリードしている場合の条件です。この条件はクローザーに与えられるセーブに似ていると思いませんか。そこで、次項で、ホールドとセーブの違いについて触れてみたいと思います。

 

プロ野球のホールドとセーブの違い

プロ野球のホールドとセーブは、どのような違いがあるのでしょうか。まず復習を含めて、ホールドとセーブについて整理します。

ホールドの記録がつくのは、先発投手などが、マウンドから降板したあとに、救援ピッチャーとして登板した時に与えられる記録。セーブは救援投手として登板して、最後まで投げて勝利した時に与えられる記録です。

ですので、ホールドとセーブも、救援ピッチャーに与えられる記録という意味では同じですが、違いは救援投手として、試合の最後まで投げたかどうかというところです。また、ホールドの場合は、最終的にチームが試合に負けても付きます。一方で、セーブは試合に負けると付かないことになり、その点でもホールドと違いがあります。

 

プロ野球の歴代ホールドランキング

最後に、過去に多くのホールドを記録した選手をシーズン最多と通算最多のふたつに分けてランキング形式で紹介します。

シーズン最多ホールドランキング

5位:2012年・増井浩俊 ホールド数45

北海道日本ハムで8年間プレーして、現在オリックス・バファローズで活躍。

4位:2011年・浅尾拓也 ホールド数45

元中日ドラゴンズ。ホールド数は増井浩俊投手と同じですが、ホールドポントで上回ったため4位。

3位:2005年・藤川球児 ホールド数46

打者の手元で浮き上がるようなストレートを武器に現在も阪神タイガースで活躍。

2位:2007年・久保田智之 ホールド数46

元阪神タイガースでセットアッパーとして11年間活躍。藤川球児投手よりもホールドポントで上回ったため3位。

1位:2010年・ 浅尾拓也 ホールド数47

中日ドラゴンズの黄金時代にフル回転でチームを支えた浅尾拓也投手が1位。

 

通算最多ホールド数ランキング

5位:マシソン ホールド数152

読売ジャイアンツのセットアッパーとして活躍。

4位:五十嵐亮太 ホールド数157

ヤクルトスワローズで活躍後、メジャーリーグへ挑戦、その後福岡ソフトバンクでセットアッパーして活躍しヤクルトへ復帰

3位:浅尾拓也 ホールド数200

2位:宮西尚生 ホールド数257

左のサイドスローで北海道日本ハムのセットアッパーして活躍

1位:山口鉄也 ホールド数273

元読売ジャイアンツで育成選手から、日本を代表するセットアッパーへと成長した投手。

まとめ

ここまでプロ野球の中継ぎに付く記録のホールドがいつから始まったのか、またホールドがつく条件、セーブとの違い、プロ野球の歴代ホールド数ランキングを紹介しました。知っているとプロ野球の見方も少し変わってくるのではないでしょうか。