「真っスラ」というボールをご存知でしょうか。真っ直ぐ(ストレート)がややスライスするボールで、変化球ではなくストレートに分類されています。投げようと思って投げられるボールではなく、自然と真っスラになるという投手が大半です。
ここでは真っスラとは何か、カットボールとの違いや真っスラを投げるプロ野球選手について解説していきます。
真っスラとは?
それではまずは真っスラとは何かを解説していきます。
ナチュラルスライダー
真っスラをわかりやすくいうと「ナチュラルスライダー」という表現が適切かと思います。
ナチュラルスライダーという言葉は一般的ではありませんが、よく聞く「ナチュラルシュート」のスライダー版です。
ストレートを投げているつもりが自然とシュートするナチュラルシュートのように、自然とスライダー回転になるのがナチュラルスライダー、すなわち真っスラです。
関連記事:『ナチュラルシュート』は欠点だけど『ナチュラルスライダー』は利点
カットボールとの違いは?
ストレートと同じ軌道で少しだけ横に変化するボールといえば「カットボール」が浮かびますが、真っスラとカットボールの違いを考えてみます。
カットボールは意図的に変化をさせているのに対して、真っスラはストレートを投げる感覚で自然に変化するという違いがあります。
そのためカットボールよりも真っスラのようが球速が速くなります。
真っスラを投げる投手
次に真っスラを投げる投手をみていきます。
元阪神・桑原謙太朗投手
2008年〜2021年まで横浜・オリックス・阪神で活躍した阪神・桑原謙太朗投手は真っスラを持ち味にしている投手でした。
プロ入り前にストレートに磨きをかけるために試行錯誤した結果、偶然ストレートが真っスラになったといいます。この真っスラを武器に、阪神の中継ぎとして活躍しました。
西武・増田達至投手
西武の守護神、増田達至投手も真っスラを武器にしている投手です。力強い真っスラで空振りも取れます。
真っスラは打ちづらい?
直球はスライダーのような軌道を描くことから「真(ま)っスラ」と呼ばれ、体から逃げるように変化する右打者には打ちにくい。
引用:産経WEST
ストレートと同じ腕の振りで変化する真っスラは捉えるのが難しいボールです。意図的に投げるのは難しいですが、それほど球速が速くなくても真っスラを投げられるだけで武器になります。
真っスラを投げるのは難しい?
先述した通り真っスラは意図的に投げるボールではなく、ストレートを投げている感覚で自然と変化していますので、カットボールのように意識して投げるのは簡単ではありません。
元阪神・桑原投手が「ストレートに磨きをかけるために試行錯誤した結果、偶然ストレートが真っスラになった」というように投げている本人ですら真っスラの投げ方を詳しく説明できるわけではありません。
おそらくボールのリリースの仕方が普通のストレートを投げる投手と異なるのでしょう。
まとめ
今回は「真っスラ」をテーマに真っスラとは何か、カットボールとの違い、武器にしている(していた)投手の紹介などをしました。真っスラに興味のある人の参考になれば幸いです。
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