野球で耳にすることが多い言葉の一つ「ギャンブルスタート」。ギャンブルという言葉が使われていることからもわかるようにリスクは伴いますが、見合ったリターンも得ることができます。
この記事ではギャンブルスタートとは何か、ゴロゴーとの違いなどを解説していきます。
またギャンブルスタートのお手本動画も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
ギャンブルスタートとは?
ではまず、そもそもギャンブルスタートとは何か、解説していきます。
「ギャンブルスタート」とはランナー3塁の場面で、ランナーはバッターがスイングしてバットにボールが当たった瞬間にスタート切って本塁へ突入する作戦です。
一般的にはバットにボールが当たってゴロかライナーか、フライかを確認してからホームに走るか止まるか判断しますが、ギャンブルスタートはバットに当たったら迷わずスタートを切るため、早いスタートが可能になります。
打球がライナーだとダブルプレーになるためギャンブル的要素があり、リスクを伴う作戦ですが、普通にスタートを切ってはホームでアウトになるような内野ゴロでも1点を取れる確率が高くなります。
最近ではプロ野球・アマチュア野球どちらでも採用されている作戦です。
この「ギャンブルスタート」は野村克也さんが発案したといわれています。
ヤクルト監督時代の1992年、西武との日本シリーズ第7戦で、三塁走者の広沢克己が打者の内野ゴロの際に、ライナーを気にして本塁に帰れなかったことをきっかけに考案された。
ギャンブルスタートとゴロゴーの違いは?
ギャンブルスタートよりも一般的な野球用語に「ゴロゴー」があります。
ランナー3塁で打球がゴロだったら本塁へ突入する『ゴロゴー』もよく用いられますが、ギャンブルスタートは違いがあります。
その違いとは、ランナーがスタートするタイミングです。
ギャンブルスタートはボールがバットに当たった瞬間にスタートを切りますが、ゴロゴーはボールがバットに当たってゴロだとわかった瞬間にスタートを切ります。
ギャンブルスタートのほうがワンテンポスタートが早くなりますが、ライナーでもスタートを切るのでリスクが上がります。
ゴロゴーはギャンブルスタートに比べるとスタートは遅くなりますが、ライナーであればスタートを切らないのでリスクが下がります。
ランナー3塁でどうしても1点が欲しい場面はギャンブルスタートが有効ですが、大事にいく場面ではゴロゴーが適しています。
ギャンブルスタートのお手本動画
ギャンブルスタートのお手本になるような動画を紹介します。千葉ロッテ・岡大海選手はバットにボールが当たったと同時に迷わずスタートを切っています。
それにより前進守備の平凡なショートゴロでも難なくホームインしています。この場面、ゴロゴーであればもうワンテンポ、ランナーのスタートは遅れてホームでクロスプレーになっていたかもしれません。
ギャンブルスタートをしたことによりショートは早い段階でホームに投げることを諦めています。ギャンブルスタートを用いたことにより貴重な追加点を得られた場面です。
どうしても1点欲しいときはギャンブルスタート
どうしても1点が欲しい場面はライナーでダブルプレーになるリスクを負ってでもギャンブルスタートをするべきですが、大事にいく場面ではゴロゴーのほうが適しています。1点取ればサヨナラ、終盤の1点差でなんとか追いつきたい場面はギャンブルスタートで勝負にいくべきです。
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