野球のボークの意味&よくある12パターン!キャッチャーボークについても

野球のルールは複雑で難しく、プロ野球選手ですら全てのルールを理解している人は少ないでしょう。そんな野球ルールの一つ「ボーク」についてこの記事では解説していきます。一般的なピッチャーのボークから、あまり知られていないキャッチャーボークまで紹介します。

 

【野球のルール】ボークの意味とは?

そもそも野球のルール、ボークにはどんな意味があるのでしょうか。ボークはピッチャーが塁にいるランナーやバッターをだます、いわゆる欺瞞行為のことです。ランナーが塁にいない時にはボークは発生しませんが、ピッチャーが投球で違反をするとイリガリーピッチ(反則投球)となりボールが宣告されるルールがあります。

またボークには、ピッチャーのプレーが試合を遅らせたと審判に判断される遅延行為も含まれます。ボークが宣告されて即ボールデッドいわゆるプレイを止めることやボークが宣告されてプレイを止めずに続ける場合があります。

理由はピッチャーが投球したボールがボークが宣告されたあとバッターが打ったり、キャッチャーがパスボールしたりして塁上にいる全てのランナーが進塁できた場合はボークはとり消されるからです。またボークで得るペナルティより有利な状態になる可能性があるため、ボークが宣告された後でもボールが動いている時にはプレイを止めずにそのまま続けるのです。そのため、ボークで即ボールデッドではなく、ボークになったプレイの状態により、審判員が判断します。

以上のようにボークには誰もが見ても明らかにボークとわかるものと審判でしか判断できないボークがあって、複雑でわかりにくいルールと言えます。さらに同じボークでもボールデッドとボールインプレイに分かれます。このようにボークはピッチャーが塁にいるランナーをだますことやピッチャーがバッターをだますことなどボークにはさまざまなパターンがあって、それらについて次項で説明します。

 

【野球のルール】ピッチャーのボーク12パターン

ここからはボークのパターンについて12パターン紹介していきます。

ピッチャーが牽制する塁の方向に直接足を踏み出さない

ピッチャープレート上で足を踏み出さずに牽制することです。また足の踏み出しが少なかった場合や踏み出した足が塁の方向に向いていないと審判に判断されればボークが宣告されます。

セットポジションで静止せずバッターに投球すること

静止には何秒止めるといったルールはなく、このルールも審判が完全に静止していないと判断されればボークとなり、審判によってはボークとならないこともあります。

投球動作を中止した場合

セットポジションで静止した状態で、首より下を動かした場合は投球動作とみなされてボークが宣告されます。

牽制する真似だけして実際にボールを送球しない

ピッチャープレートを踏んでいる状態で、1塁や3塁に行なった場合はボークが宣告されますが、2塁の場合はボークを宣告されることはありません。ただ2塁への牽制の真似は足を上げてから素早く回転すれば問題はありませんが、回転している足を途中で止めるとボークのなります。

またピッチャープレートを踏んでいないピッチャーが何回も牽制する真似や実際に牽制球を送球した場合は遅延行為としてボークが課せられることもあります。

ランナーがいない塁に送球した場合または送球する真似をした場合

ランナーをだました、また試合を遅延させた行為としてボークが宣告されます。しかし、ランナーの盗塁行為などのプレイが生じたことによるランナーのいない塁に送球はボークとならず、プレイとして扱われます。

投球する際にバッターにからだを正対しないで投球した場合

多いのがランナーが2塁にいる時ピッチャーが2塁にランナーを見ながらバッターに投球するパターンです。この行為はバッターをだます行為であり、また安全上から決してやってはいけない行為です。

ボールを持っていないピッチャーが投球のまねをした時

ピッチャーがボールを持たずにマウンド周辺に立ち、野手がボールを持っていてランナーをアウトにする行為です。

ピッチャープレートに足をかけている状態でボールを誤って落とした場合

ランナーが塁にいる時にこの行為をした場合は即ボークが宣告されます。しかし、ランナーが塁にいない場合がファールラインをボールが越えればボールが宣告され、ファールラインをボールが越えなければ何もペナルティが課せられません。

キャッチャーのサインを見ている時に手を動かした場合

ピッチャーがキャッチャーや他の野手にサインを出す際に胸や肩などを触る行為で、厳密に言えば投球動作の変更および中止とみなせれボークが科せられることもあります。

グローブを叩くような動作をした場合

この行為はピッチャーがバッターに投球する際に両手を離した後にグローブを叩くような動作をしてから投球することです。このルールはプロ野球ではあまりボークとして科せられることはありませんが、アマチュア野球の場合は一度注意して、それでも同じ行為をした場合はボークとなることがあります。

バッターのタイミングを外すために牽制した場合

この行為は打ち気にはやるバッターのタイミングをはずすために少ないリードをしている塁にいるランナーにピッチャーが山なりの牽制をした場合、ピッチャーの牽制とはみなされずに、試合を遅らせたと判断されて遅延行為でのボークが宣告されます。

バッターがまだ構えてい状態の時に投球した場合

ランナーを牽制してバッターが打つ構えをやめた後に素早くセットポジションをとりバッターに投球することです。この行為はバッターをだます行為でありボークとなります。

 

【野球のルール】キャッチャーボークとは?

キャッチャーボークとはピッチャーがキャッチャースボックスの外にいるキャッチャーに投球した場合のことです。ピッチャーがバッターにストライクを投球せずに一塁に歩かせるいわゆる故意四球を与える時にピッチャーの手からボールが離れる前にキャッチャーが両足をキャッチャースボックスの外に出て捕球したときや、すでにキャッチャースボックスの外に出ているキャッチャーにピッチャーが投球した時には科せられるボークのことです。

この行為は、キャッチャーはボールを捕球する際は必ず両足をキャッチャースボックスに入れて置く必要があるとされるルールに違反したことによるペナルティです。2017年夏の高校野球、徳島大会1回戦、城東VS阿波の試合でキャッチャーボークによるサヨナラ負けで注目されました。

 

野球のボークについて知っておこう!

以上のように野球ルールのボークの意味とよくある12パターンを解説しました。ボークのルールはプロ野球・アマチュアだけではなく、審判によっても異なるため複雑です。野球をする・見るのに最低限は理解しておくのがいいでしょう。

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