ひと昔の前の変化球といえば【カーブ・スライダー・シュート・シンカー・フォーク】が定番でしたが、最近は【ツーシーム・カットボール・ナックルカーブ】など新しい変化球が数多く生まれています。今回は定番の変化球と違って、あまり聞きなれない「スラーブ」に注目して握りや投げ方について解説し、スラーブを球種にしていた・している使い手についても紹介します。
変化球「スラーブ」に興味のある方は参考にしてみてください。
スラーブとは?
まずはじめに、冒頭でスラーブは「定番の変化球ではなく新しく生まれた変化球」というような表現をしましたが、正しくは「新しく定義された変化球」です。
スラーブとはカーブとスライダーの中間の変化球で、カーブのような軌道でスライダーのように鋭く変化するボール。昔から「スラーブ」を投げる投手は存在しましたが、その変化球はカーブまたはスライダーに分類されていました。
最近になってそうした変化のボールを「スラーブ」と分類されるようになり、新たな変化球が生まれました。こうした変化球は他にもあって、これまでざっくり分類されていたものが細かく分類されるようになっています。
スラーブの握り方・投げ方
では、こここでスラーブの握り方・投げ方についてみていきたいと思います。スラーブ、基本的にはスライダーの握り方になります。
スラーブに限らず、どの変化球も指の長さや投げ方によって人それぞれ合う合わないがあって、正解はありませんので一例と考えてください。投げ方のポイントとしては、カーブのように抜くのではなく、スライダーのように回転をかけることです。この時に中指の力を入れることはもちろんですが、親指の使い方も重要になります。親指でボールを押し込むように回転をかけることでより変化しやすくなります。
ただこのままでは、普通のスライダーになってしまいます。スラーブの特徴としては「カーブの軌道」ですので、投げる時はカーブの軌道を意識します。
プロ野球のスラーブの使い手
プロ野球でスラーブを武器にしている(していた)主な使い手を紹介します。
石井一久
宮西尚生
内海哲也
山井大介
スラーブの使い手としてまず浮かぶのは石井一久氏です。ヤクルト・メジャー・西武などに在籍して、プロ生活22年間で182勝や2000奪三振を記録した大投手です。石井一久氏の現役時代はスラーブという変化球は存在していなかったので、当時は「カーブ」に分類されていました。しかし当時の映像を見ると、カーブのような軌道でスライダーのように鋭く変化するボールを投げていました。
現役選手で見ると、日本ハム・宮西尚生投手、西武・内海哲也投手、中日・山井大介投手などもスラーブの使い手といえるでしょう。カーブとスライダーの中間の変化球とあってスラーブなのか判断するのは難しいところですが、見極めのポイントとしては「空振りを取れるカーブか?」というところです。縦に落ちる縦カーブも空振りが取れるカーブですが、カーブの軌道から横にスライスする変化球で空振りが取れるのがスラーブの特徴です。
スラーブについてチェック
この記事ではスラーブの特徴や、握り方・投げ方について解説し、プロ野球でのスラーブの使い手について紹介してきました。今まではカーブ・スライダーに分類されていた変化球が新たな地位を確立して生まれた訳ですので、これからこうした変化球が生まれることは大いにあるでしょう。
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