日本を代表するアンダースローの投手といえば牧田和久選手です。地面スレスレから放たれる最速137キロの直球と多彩な変化球を武器に NPBでは先発、中継ぎとマルチに活躍し、今シーズンからメジャーリーグのパドレスに移籍し活躍しています。
パドレス牧田が入団会見で英語挨拶 背番53も披露 #mlbjp #牧田和久 https://t.co/CZHk0MxagA
— スポーツナビ 野球編集部 (@sn_baseball_jp) 2018年2月15日
日本でアンダースローの投げ方は一般的で、プロで活躍する投手もいますしアマチュア野球(特に高校野球)では特に多く見かけます。
しかし、ベースボール発祥の地であるアメリカのメジャーリーグでは日本に比べてアンダースローの投手が極めて少ないのです。
メジャーリーグで有名だったアンダースロー投手、チャド・ブラッドフォード選手が2009年に引退してからはメジャーの第一線で活躍するアンダースローの投手はほとんどいません。
現在のメジャーリーグで貴重なアンダースロー投手の一人にマイアミ・マーリンズのブラッド・ジーグラー投手がいます。
サブマリン投法は消えゆく技となりつつあります。ブラッド・ジーグラーのユニークな投球フォームを見てみましょう。 part-1#字幕付き動画 pic.twitter.com/2qfIq80zcE
— MLB Japan (@MLBJapan) 2018年4月5日
メジャーでアンダースローが少ないのはなぜ?
考えられる1つ目の理由は身体の大きい選手にアンダースローは向かないということです。
西武の牧田選手は身長177センチ、かつてアンダースローで活躍した渡辺俊介投手も177センチとプロの世界では小柄に分類されます。
さらにアマチュア野球のアンダースローで投げている選手は小柄であることが多いです。
アンダースローは身体を前傾して腕を小さく畳みボールを投げるため、大柄な選手で腕が長いとコンパクトに腕を畳むのが難しくなります。
小柄で腕が標準の長さであればアンダースローは投げやすく、コントロールも付きやすいのですが、腕が標準よりも長いと逆にコントロールが悪くなります。
海外は大柄な選手が多いのでアンダースローに向かない選手が多く、結果的にメジャーでアンダースローの投手が少ないのではないでしょうか。
日本野球とメジャーのベースボールの違い
考えられる2つ目の理由は日本の野球とメジャーのベースボールの違いです。
日本の野球は投球術という言葉があり、内外高低の投げ分けやボール球を降らせる釣り球、目先を変えるための遊び球など緻密に計算した投球で球速よりもコントロールの良さが評価されます。
そのため球速はなくてもコントロールが付きやすいアンダースローは評価されやすくなります。
一方、メジャーのベースボールは球数を少なく効率的に打者を抑えることで評価されますので、球速や決め球が求められます。
極端な投げ分けや遊び球、釣り球などは使わず、力で抑えねじ込むか決め球を多投して打者を抑えます。
日本のアンダースロー投手のように球速ではなく際どいコースの投げ分けや遊び球で球数を多くすることは受け入れ難いのはないでしょうか。
もちろんアンダースローでも球速があり、力で抑えられれば受け入れやすいのですが、アンダースローという投げ方は物理上、重力が使えないので球速が出ずらくなります。
アンダースローは日本人向け?
メジャーでアンダースローの投手が少ないのは体格の違いや野球文化の違いが関係しているのではないでしょうか。
アンダースローは小柄で腕が短く、手先が器用で緻密な日本人向けの投げ方なのでは?
メジャーリーグに挑戦する牧田和久選手
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