8対2で勝ち4連勝です!小笠原投手が9回途中まで2失点で2勝目です。打線も17安打です。谷選手がプロ入り初ホームランを打ちました。応援ありがとうございました。 pic.twitter.com/nCSSTKSwx2
— 中日ドラゴンズ公式 (@DragonsOfficial) 2017年6月24日
昨日の巨人と中日戦、中日・小笠原投手が巨人打線を抑えて好投しました。球速は常時140キロ前後でしたが、ストレートで空振りをバンバン取っていましたね。
140キロのストレートはプロ野球では並以下です。それでも空振りが取れるのは球速以上に速く感じさせるストレートだということです。球速以上に速く感じさせるストレートとは何でしょうか?
球速以上に速いストレート=初速と終速の差がないではない
少し古い話になりますが、ベイスターズと巨人に在籍した助っ人外国人のクルーン投手、最速160キロを投げる豪速球投手でしたが、ストレートだけでバンバン三振が取れる投手ではありませんでした。
一方、全盛期の阪神・藤川球児投手が投げていたストレートは150キロ前半でしたがバンバン空振りが取れていました。その違いは何かという一般的には初速と終速の差が少ないからだと言われてきました。
しかし、その説には疑問があります。こちらのリンクに興味深いデータがあります。
関連リンク「初速」と「終速」の差が小さければ良いストレートなのか?
MLB投手の初速と終速の差は平均で11.7キロ、藤川球児投手のストレートは12.1キロと平均より差があることがわかります。上原投手もストレートで空振りが取れる投手ですが、初速と終速の差は藤川球児投手と同じくらいです。球速以上に速いストレート=初速と終速の差がないではないことがわかります。
球速以上に速いストレート=伸びる球?
一般的には良いストレートは伸びる球という表現を使いますが、物理的にボールが上に伸び上がることはありません。
どんなに良いストレートも重力に引っ張られてボールは落ちていきます。打者が伸びているように錯覚するのは落ちる幅が小さいからです。普通の投手よりも落ち幅が小さいと打者はボールの下を空振りするので伸びているように感じます。
伸びのある球とはボールの落ち幅が小さいストレートです。
関連記事:浮き上がるボールの正体は・・?
球速以上に速いストレート=回転数の多いストレート
球速以上に速く感じさせるストレートは初速と終速は関係なく、落ち幅の小さいストレートのことです。落ち幅が小さいのはボールの回転数が多いからです。投手がボールにかけるバックスピンは重力に対抗する上向きの力です。
投手がどんなに強いバックスピンをかけても結局重力に負けてボールが落ちていきますが、回転数が多ければ多少なりとも重力に抵抗できます。抵抗することで落ち幅が小さくなるのです。
つまり、球速以上に速いストレートとは回転数が多いストレートのことです。
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