見逃し三振でも振り逃げは成立するの?

野球のルールは複雑で難しいですよね。プロ野球選手や監督も野球のルールをすべて理解している人は極僅かではないでしょうか。私も20年近く野球に携わってきましたが、まだまだ分からないことがたくさんあるので日々勉強です。今回は振り逃げについてです。

そもそも振り逃げとは?

振り逃げのルールについてはご存知の方が多いと思いますが、確認の意味も込めて解説します。3ストライク目でキャッチャーが正確に捕球(ノーバウンド)できなかった時に、打者が一塁に進塁を試みることができるプレーで、打者がキャッチャーの送球よりも早く一塁に到着すれば、出塁することができます。

ただ出塁をしたとしても記録上は三振になります。そのため1イニングでアウトのすべてが三振で振り逃げでの出塁があると1イニングで4つ以上の三振が記録されることがあります。

振り逃げの条件は?

一塁に走者がいない(または2アウト)

振り逃げが発生する条件としては一塁に走者がいない場合か2アウトの場合です。0.1アウトでランナーが1塁にいる場合は 3ストライク目にキャッチャーが捕球できなくても振り逃げは発生しません。ただ2アウトでは3ストライク目にキャッチャーが捕球できなければ必ず振り逃げが発生します。

一般的に振り逃げはワンバンドするボールに打者が空振りをして発生するパターンが多いのですが、見逃し三振においてはどうなるのでしょうか。

見逃し三振でも振り逃げは成立するの?

答えはイエスです!

振り逃げというからには空振り三振でのみ成立すると思われがちですが、見逃し三振でも振り逃げは成立するのです。

野球規則5.05(a)(2)

バッターがランナーとなる場合
(A)ランナーが1塁にいないとき、(B)ランナーが1塁にいても2死のとき、キャッチャーが第三ストライクと宣告された投球を捕らえなかった場合。

というように振り逃げの条件として空振り三振とは一切明記されていないのです。

ただ、現実として見逃し三振というのは、ストライクゾーンでキャッチャーが捕りやすいボールですので、なかなか振り逃げは実現しません。しかし、ピッチャーとキャッチャーの間でサインミスがあったり単純な捕球ミスというのもありえたりするので、「見逃し三振でも振り逃げは成立する」ということを覚えておいて損はないと思います。

野球のルールで疑問に思うことはまだまだあると思います。

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