柳田選手の見事なまでのアッパースイング!
【今日のおまけ】柳田悠岐選手、本日2本目・トドメのホームラン!
「昨日のサヨナラヒットは人工芝が、今日の2本目のホームランはテラスがいい仕事してくれました!」 #sbhawks pic.twitter.com/2Uz03Zc9t5— 福岡ソフトバンクホークス(公式) (@HAWKS_official) 2017年6月7日
アッパースイングの選手といえば
豪快なフルスイングが持ち味の柳田悠岐選手は典型的なアッパースイングです。下からボールをすくい上げるようなスイングでホームランを量産しています。
メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手もアッパースイングですよね。メジャーリーガーの力のあるボールにも打ち負けずにアッパースイングスタイルを貫いています。
しかし、ひと昔前の、小・中学生がでこんなスウィングしたら高い確率で指導者に怒られます・・「もっとコンパクトに上から叩け」って言われちゃいますね!
最近は変わりつつありますが、日本の野球は昔からダウンスウィングが推奨されてきましたからアッパースイングが悪という印象があります。でも、プロ野球の一流選手も取り入れているアッパースウィングは本当に悪なのでしょうか?
スイングの基本はレベルスイング
まず、バッティングの基本はダウンスイングという日本野球の古くからの考えは最近になって見直されてきています。
関連記事:野球のダウンスイングが良くない2つの理由
ダウンスイングではポイントが点になってバットのヘッドが走らず、金属バットならまだしも木製バットでは良いバッティングができません。
バッティングの基本はバットを水平に出すレベルスイングです。レベルスイングはボールを点ではなく線で捉えることができます。
海外ではアッパースウィングの選手が多い
日本に来る助っ人外国人やメジャーを見るとアッパースイングの選手が圧倒的に多いです。海外でアッパースイングが悪という印象は一切ありません。
メジャーリーグで活躍する多くの選手はアッパースイングスタイルを採用しています。アッパースイングが悪というのは日本独自の考えです。
なぜ日本でアッパースウィングは悪?
日本で昔からダウンスウィングが推奨されてきたのはスモールベースボールに合った打ち方だからというのが考えられます。
長打で点を取るのではなく、単打で出たランナーを送って単打で繋いで点を取る。
そんな日本のスモールベースボールではエラーを誘ったり進塁打になったりするゴロを打つことが求められます。
なので、ゴロが打ちやすいダウンスウィングが推奨されてフライが多くなるアッパースウィングは悪なのです。
アッパースイングのメリット・デメリット
では、アッパースイングメリット、デメリットを考えてみます。
メリット
主なメリットは以下の3つです。
・ヘッドが使えて飛距離がでる
・縦の変化球に強い
・低めに強い
アッパースイングは遠心力が使えるのでヘッドがよく走り長打が打てます。プロ野球でホームランバッターと言われる選手の多くはアッパースイングです。
また、バットの軌道が下から上に向かうため、縦系のカーブ・スライダー、フォークなど縦に落ちる変化球も対応しやすくなります。同じ理由で低めの球に強くなります。
デメリット
主なデメリットは以下の3つです。
・フライアウトが多い
・高めのストレートに弱い
・ポイントが点になりやすい
下からすくい上げるようにバットを出すアッパースイングは打ち損じるとフライになるため、フライアウトが多くなります。また高めのストレートはバットの軌道に合わせづらいため、弱くなります。日本のプロ野球でアッパースイングの助っ人外国人を攻めるときは高めのストレートで空振りを狙いにいくことが多くです。
また過度なアッパースイングは、ダウンスウィングと一緒でポイントが点になりやすくなるといったデメリットもあります。ポイントが点になるということは変化球などでタイミングを外されたときに対応するのが難しくなります。
アッパースイングは悪ではない
野球のアッパースイングは長打を打ちやすいなどのメリットがある反面、フライアウトが多くなったり高めのストレートに弱くったりといったデメリットはあります。
過度なアッパースイングだとポイントが点になりやすいので長打は打てても打率を残すのは難しいです。
しかし、どんな打ち方にもメリット、デメリットはあるのでアッパースイングが特別ではありません。
また、柳田選手のように追い込まれてからスイングを変えてコンパクトなスイングに切り替えるというスタイルであれば打率を残すこともできるでしょう。
少なくとも ポイントが点になってヘッドも使えないダウンスイングよりは良い打ち方といえるのではないでしょうか。
バッティングの基本はレベルスイングですが、アッパースウィングは決して悪ではないと思います。
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