
野球の内野のポジションの一つ、セカンド(二塁手)はファーストベースとセカンドベースの中間よりややセカンドベースよりの位置にポジショニングをして、セカンドベース周辺に転がってくる打球やピッチャーが捕球することができなかったセンターに抜けそうな打球、セカンドベースの後方に打ちあげられたフライなどを処理します。
さらに打球処理以外にもランナーが1塁で盗塁をしたときにキャッチャーからの送球の処理、ランナー2塁のときの牽制プレー、またダブルプレー通称ゲッツーにも関わります。
今回はセカンドはどのような役割があるポジションなのか、セカンドの選手が使うグローブの特徴、またセカンドに向いている適性や必要なことなどセカンドに関する情報を解説していきます。またプロ野球の歴代&現役の守備の名手も紹介します。
セカンド(セカンド)の守備の役割は?どんなポジション?
・守備範囲にきた打球の処理
・ファーストが空いたときに入る
・ダブルプレーで2塁ベースに入る
・ランナー1塁の場面の盗塁で2塁ベースに入る
・ランナー2塁の牽制で2塁ベースに入る
・外野手からのボールの中継に入る
セカンドの守備の役割はショート(遊撃手)と共にセンターに抜けそうな打球の処理や、ファーストベースとセカンドベースの中間のライトに抜けそうな打球の処理、またファーストが捕球することができなかった打球の処理、さらにノーアウト、ワンアウトのランナー一塁などの場面でサード・ショート・キャッチャー・ピッチャーなどに転がった打球でダブルプレー(ゲッツー)を狙いにいく際の送球を受け取って1塁に投げるといった役割もあります。
さらにキャッチャー前に転がったバントやファーストベース付近で起こるプレーでのファーストベースのカバーもセカンドの大事な守備の役割です。またライトに打球が飛んだときのライトからの送球を受け取ることや、送球を受け取ってランナーをアウトにする中継プレーに関わることもあります。
またランナー1塁の場面で盗塁があったときにキャッチャーからセカンドベースに送球されるボールを捕球してランナーをタッチするプレーにも関わります。(ショートがベースに入る場合もあり)
セカンドの基本的な役割をまとめると自分の守備範囲にきた打球の処理、セカンドベースを境に右方向(ライト)の打球では自身の守備とファーストのカバー、左方向(レフト)の打球ではセカンドベースへのカバー、ランナー1塁の時のダブルプレー、キャッチャーからの2塁ベースへの送球処理、2塁ベースにいるランナーへのピッチャーからの牽制球への対応、外野からの送球の中継などがあります。
セカンドは守備力が求められる
野球のポジションの中でもセカンドは特に守備力が求められます。2塁ベース周辺から1.2塁間まで守備範囲が広く、強い打球や処理が難しい打球が多く飛んできます。またダブルプレーや盗塁、牽制球の対応は無駄のない素早い動きが求められるため、守備が苦手という人には向かないポジションです。
セカンドの適性・必要なことは?
・柔軟な判断能力
・足の速さ
・手首や肩の強さ
・身軽な動き
守備範囲が広いため、試合の状況や打者の特徴に合わせて、ポジショニングを変更したり、中継プレーでどこに送球するかを瞬時に決めたりと柔軟な判断能力が求められます。
また足の速さも適性の一つでダブルプレーや盗塁、バント処理などでのベースカバーは遅れるとランナーをアウトにできないため、足が遅いとセカンドには向きません。
さらに2塁ベース付近の打球処理やダブルプレーで自ら2塁ベースに送球するときなど無理な体勢での送球が多いため、ショート・サードほどではありませんが首や肩の強さも必要です。ダブルプレーや中継プレーなどでは身軽な動きも求められます。
ダブルプレーを数字で表現
セカンドが守備で関わることが多いダブルプレーは数字で表現することもあります。そもそも野球のポジションはピッチャーは①、キャッチャー②、ファーストは③、セカンドは④、サードは⑤、ショートは⑥、レフトは⑦、センターは⑧、ライトは⑨といったように数字で表現することがありますが、
ダブルプレーの中でセカンドが打球を捕球してセカンドベースに入ったショートにボールを送球してショートがファーストで打者走者をアウトにするために送球したダブルプレーを数字で表現すると4-6-3のダブルプレーと言います。他にも6-4-3、5-4-3、3-4-3などがあり、またピッチャーゴロなどの1-4-3といったダブルプレーやキャッチャーゴロの2-4-3のダブルプレーもあります。
セカンドが使うグローブの特徴は?
・全体的に小さめ
・ポケットが浅め
セカンドの選手が使うグローブの特徴はダブルプレーなど捕球した後に一塁へとボールを転送する「ピポットマン」としての役割があるのでボールを捕球した後に素早く送球できるようにグローブのボールを捕球するポケットが浅く、手によくフィットするように全体的に小さくなっています。野球のポジションの中で最もグローブのサイズが小さいのはセカンドです。
またセカンドのグローブはボールをポケットで収めるというよりはグローブでボールを止めて素早く送球するといった他の野手とは違ったグローブさばきになるため、操作性を重視したデザインになっています。
ちなみにゴールデングラブ賞5回受賞の経験のある広島東洋カープの菊池涼介選手はミズノのグローブ、ヤクルトスワローズの山田哲人選手はドナイヤのグローブを愛用しています。
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プロ野球でセカンドの守備の名手といえば?
【歴代のセカンド名手】
・井端弘和
・高木守道
・篠塚和典
・土井正三
・高木豊
・仁志敏久
・荒木雅博
高い守備力が求められるセカンドは、守備の名手といわれる選手がプロ野球に多数います。歴代のセカンドの名手は、元中日ドラゴンズの井端弘和さん、高木守道さん、元読売ジャイアンツの篠塚和典さん、土井正三さん、元大洋、現横浜DeNAベイスターズの高木豊さん、元読売ジャイアンツで横浜DeNAベイスターズでのプレー経験もある仁志敏久さん、今年現役を引退した元中日ドラゴンズの荒木雅博さんなどもいます。
【現役のセカンド名手】
・菊池涼介
・藤田一也
・山田哲人
・吉川尚輝
現役選手でセカンドの守備の名手といえば、華麗なグローブさばきとアクロバティックなダイビングキャッチ、守備範囲の広さに定評がある広島カープの菊池涼介選手で、守備職人という言葉が似合う選手です。
また専門家から評価が高いのは楽天イーグルスの藤田一也選手でグローブさばきの良さや、守備範囲の広さ、基本に忠実な守備に定評があります。
また打撃や走塁に注目されがちですが、ヤクルトスワローズの山田哲人も守備の評価は高く、名手といえます。また若手のセカンドで期待されているのは読売ジャイアンツの吉川尚輝選手で怪我に悩まされるシーズンが続いていますが、高い守備力が持ち味です。
セカンド以外を守れる選手も多い
他項で説明したようにセカンドを守る選手は、守備の名手が多く、そのためセカンド以外のショート・サード・ファーストなども守れる選手が多いです。
歴代では福岡ダイエーホークス・シカゴ・ホワイトソックスなどのメジャーリーグで活躍し、現在は千葉ロッテマリーンズで監督を務めている井口資仁監督、大阪のPL学園から西武ライオンズからニューヨーク・メッツ、アストロズなどで日本人初の内野手メジャーリーガーとして活躍した松井稼頭央さんなどが典型で、ショート、セカンド、サード、といったポジションでも活躍するなど、守備職人が多いのです。
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